全国高校駅伝の1区は、男子も女子も、各校のエース級の選手が走る傾向にあって、「花の1区」と呼ばれたりします。
全国高校駅伝は、これまでに、男子が約70回、女子が約30回開催されていますが、
開催数分の1区区間賞者がいるわけですよね、当たり前ですけど(笑)
ここでは、全国高校駅伝の男子、女子の歴代の1区区間賞を振り返ってみたいと思います。
全国高校駅伝を楽しむ要因のひとつとなればと思います。
全国高校駅伝1区の歴代区間賞
※敬称は省略させていただきます。また、記事内の記録順位などは2020年11月現在までのものです。
この記事を書いている2020年の段階で、全国高校駅伝は、男子が70回、女子が31回、開催されていまして、
開催数だけの区間賞者がいるわけです。
ここでは、男子、女子それぞれの歴代区間賞を紹介させていただきますが、
その中で、私見、私選によります感想なども加えさせていただきますm(__)m
また、賛否両論あることは承知しておりますが、
男子も女子も、全国高校駅伝の1区では、外国人留学生が区間賞を獲得してきた歴史もあるわけですね。
この記事では、外国人留学生が区間賞を獲得したレースでは、ちなみにってことで日本人選手の最上位を付け加えたいと思います。
【大会-タイム-氏名-高校】で表記してみますね。
また、1区で区間賞を獲得した選手のチームが、大会で優勝したケースでは★印でマークしてみます。
全国高校駅伝女子1区歴代区間賞
全国高校駅伝の女子は、第1回が1989年に開催されました。
記念となる初代の1区区間賞は、堤文子(埼玉栄)です。
- 20.25:堤 文子(埼玉栄) ※10位:安部友恵(大分東明)
- 19.39:鯉川 なつえ(筑紫女学園)
- 19.42:宮崎 安澄(筑紫女学園)★
- 19.29:加藤 明子(立命館宇治)
- 19.17:ワンジロ(仙台育英)★ ○19:22:高橋千恵美(聖和学園)
- 19.30:ワンジロ(仙台育英)★ ○19.57:田中尚子(鹿島実) ※10位:千葉真子(立命館宇治)
- 19.36:ワムチ(仙台育英) ○19.50:吉村かおり(西京) ※14位:渋井陽子(那須拓陽)
- 19.10:ワムチ(仙台育英) ○19.19:山中美和子(添上) ※3位:渋井陽子(那須拓陽)
- 19.16:小島 江美子(埼玉栄)★
- 19.16:藤永 佳子(諫早)
- 19.04:藤永 佳子(諫早)
- 19.22:ワゴイ(青森山田) ○19.29:池田恵美(立命館宇治)
- 19.29:ワゴイ(青森山田) ○19.43:大渡泰子(諫早)
- 19.23:ワゴイ(青森山田) ○19.58:長尾暁子(筑紫女学園)
- 19.17:新谷 仁美(興譲館)
- 18.53:新谷 仁美(興譲館)
- 18.52:新谷 仁美(興譲館)★
- 19.14:絹川 愛(仙台育英)
- 19.09:ワンジュグ(青森山田) ○19.21:永田あや(小林)
- 19.33:小原 怜(興譲館) ※5位:前田彩里(熊本信愛)
- 19.43:伊澤 菜々花(豊川)★
- 19.29:菅 華都紀(興譲館) ※5位:鍋島莉奈(山田) 11位:安藤友香(豊川)
- 19.21:小﨑 裕里子(成田) ※3位:安藤友香(豊川) 5位:鍋島莉奈(山田)
- 19.39:由水 沙季(筑紫女学園)
- 19.28:由水 沙季(筑紫女学園) ※9位:松田瑞生(薫英女学院)
- 19.12:岡本 春美(常盤)
- 19.20:小吉川 志乃舞(世羅)★ ※2位:田中希実(西脇工) 17位:和田有菜(長野東)
- 19.14:和田 有菜(長野東) ※4位:田中希実(西脇工) 5位:加世田梨花(成田)
- 19.09:和田 有菜(長野東) ※3位:田中希実(西脇工)
- 19.01:廣中 璃梨佳(長崎商)
- 19.29:小海 遥(仙台育英)★
- 19.18:酒井 美玖(北九州市立)
- 19.15:米澤 奈々香(仙台育英)
↑以上、2021年までの全国高校駅伝女子の歴代1区区間賞です。
○印は「日本人選手の最高成績」、※印は「有名選手の実績」としています。
区間最高記録は新谷仁美の18.52(第17回)。
全国高校駅伝女子の1区は6kmですが、19分を切って18分台の記録を出したことがあるのは、新谷仁美だけです。
1区の区間記録をタイム順にみてみますと、
- 18.52:新谷 仁美(興譲館)
- 18.53:新谷 仁美(興譲館)
- 19.01:廣中 璃梨佳(長崎商)
- 19.04:藤永 佳子(諫早)
- 19.09:ワンジュグ(青森山田)
- 19:09:和田 有菜(長野東)
↑と、19.10を切ったことがあるのはこの5人。
新谷仁美の凄さはもちろんですが、
廣中璃梨佳、藤永佳子、和田有菜も凄いことがわかりまねぇ、もちろんワンジュグも!
連続区間賞ということでは、
- ワンジロ(仙台育英)
- ワムチ(仙台育英)
- 藤永 佳子(諫早)
- ワゴイ(青森山田)
- 新谷 仁美(興譲館)
- 由水 沙紀(筑紫女学園)
- 和田 有菜(長野東)
↑で、歴代で7人が達成しているのですが、
特に!ワゴイと新谷仁美の2人は、怒涛の3年連続区間賞!!
3年連続区間賞って、高校1年生から3年生までの3年間、1区で!!ですからね。
とてつもない偉業だと思います。
★印で表記しましたけど、
全国高校駅伝女子で1区区間賞を獲得したチームが優勝したのは、31回中8回です。
確率としては約25%、意外と少ないんですね。
学校別の区間賞獲得の実績は、
- 6回:仙台育英(うち留学生4回)
- 5回:興譲館
- 4回:筑紫女学園
↑という実績です、が!興譲館は新谷仁美が3回、筑紫女学院は由水沙紀が2回の区間賞です。
ん~新谷仁美の凄さが際立ってしまいましたけど、
全国高校駅伝の女子、1区の歴代区間賞はこのような実績です。
全国高校駅伝男子1区歴代区間賞
続いて、男子ですが、全国高校駅伝の男子の1回目は約70年前の1950年です。
第1回と2回の1区は、5kmという距離だったようで、1区が10kmとなったのは、第3回からです。
記念となる男子初代の1区区間賞は、林博幸(新城/愛知)です。
- 16.28:林 博幸(新城)愛知
- 16.08:久保 正礼(西海学園)長崎
- 31.37:藤井 忠彦(宇部)山口
- 31.45:岩本 松男(播磨工)兵庫
- 32.41:山本 正澄(宮崎大宮)
- 31.54:南館 正行(福岡)岩手
- 31.25:南館 正行(福岡)
- 31.28:渡辺 国昭(長良)岐阜 ※2位:南館正行(福岡)
- 31.07:渡辺 国昭(長良)
- 31.25:岩下 察男(高鍋農)宮崎 ※14位:若松軍蔵(小林)
- 30.46:若松 軍蔵(小林)★
- 30.36:若松 軍蔵(小林)★
- 30.40:磯端 克明(鹿児島実)
- 30.00:藤田 国夫(福岡大大濠)
- 30.29:中川 衛(秋田工)
- 30.30:吉武 鉄翁(大牟田)
- 30.31:伊藤 保(神戸)三重
- 30.19:頭島 幸司(中津商)大分
- 30.20:犬塚 時吉(磐田農)静岡
- 29.48:古賀 丈雄(鳥栖工)佐賀
- 29.56:服部 誠(相原)神奈川★
- 30.38:福田 浩二(中津商)大分★
- 29.55:伊藤 国光(上伊那農)長野 ※10位:瀬古利彦(四日市工)
- 29.28:瀬古 利彦(四日市工)
- 30.14:小山 英士(世羅)★ ※4位:瀬古利彦(四日市工)
- 29.29:西村 義弘(鶴崎工)大分
- 29.58:吉富 悟(大牟田)★
- 30.09:米村 雅幸(橿原)奈良
- 30.34:工藤 一良(名久井農)青森 ※2位:谷口浩美(小林)
- 30.28:坂口 泰(世羅)
- 30.18:西本 一也(熊本工)
- 30.48:大庭 幸治(埼玉栄)
- 30.34:工藤 康弘(世羅)
- 30.08:平山 征志(報徳学園)★
- 30.13:池田 克美(秋田中央)
- 30.09:仲村 明(市立船橋)
- 30.11:吉田 祐嗣(世羅)
- 29.53:巽 博和(埼玉栄)★
- 29.53:秋山 武史(洛南)
- 29.49:武井 隆次(国学院久我山)
- 29.42:渡辺 康幸(市立船橋)
- 29.34:渡辺 康幸(市立船橋)
- 29.55:小林 雅幸(十日町)新潟
- 30.02:ジェンガ(仙台育英) ○30.14:西沢洋務(東海大三)
- 28.57:ジェンガ(仙台育英) ○29.37:古田哲弘(浜松商)
- 27.48:ギタヒ(仙台育英) ○29.15:古田哲弘(浜松商)
- 28.33:ギタヒ(仙台育英) ○29.46:楫斐祐治(土岐商)岐阜
- 29.00:ワイナイナ(仙台育英) ○29.47:楫斐祐治(土岐商)
- 29.42:ワイナイナ(仙台育英) ○29.33:中尾栄二(西脇工)
- 28.47:ワイナイナ(仙台育英)★ ○29.50:前田和浩(白石)佐賀
- 28.45:カビル(仙台育英) ○29.32:佐藤拓也(埼玉栄)
- 28.27:カビル(仙台育英)★ ○29.21:加藤直人(土岐商)
- 28.55:ワンジル(仙台育英) ○29.40:鷲見友彦(豊川工) ※9位:上野裕一郎(佐久長聖)
- 28.04:ワンジル(仙台育英)★ ○28.54:上野裕一郎(佐久長聖)
- 27.58:カリウキ(滋賀学園) ○29.12:佐藤秀和(仙台育英) ※5位宇賀地強(作新学院) 7位:佐藤悠基(佐久長聖)
- 28.25:ギタウ(世羅) ○29.30:森賢人(鹿児島実)
- 28.31:ジェル(仙台育英) ○29.59:中西哲郎(埼玉栄)
- 29.19:カロキ(世羅) ○29.44:三田裕介(豊川工) ※4位:村澤明伸(佐久長聖)
- 29.50:上野 渉(仙台育英)
- 29.06:大迫 傑(佐久長聖) ※14位:中村匠吾(上野工)三重
- 29.35:西池 和人(須磨学園) ※3位:服部勇馬(仙台育英) 44位:中村匠吾(上野工)
- 29.38:久保田 和真(九州学院) ※21位:服部勇馬(仙台育英)
- 29.38:西山 雄介(伊賀白鳳)
- 29.45:廣末 卓(小林)
- 29.38:下 史典(伊賀白鳳)
- 29.08:關 隼人(佐久長聖)
- 29.22:名取 燎太(佐久長聖)
- 29.15:中谷 雄飛(佐久長聖)★
- 29.16:白鳥 哲太(埼玉栄)
- 28.48:佐藤 一世(八千代松陰)
- 28.56:鶴川 正也(九州学院)
- 28.49:森下翔太(世羅)
↑と、2021年までの過去72回、1区歴代の区間賞です。
全国高校駅伝の男子1区の区間記録は、第46回のジュリアス・ギタヒ(仙台育英)の27.48。
日本人選手に限定すれば、2019年の第70回大会、佐藤一世(八千代松陰)の28.48。
連続区間賞は、
- 南館 正行(福岡)岩手
- 渡辺 国昭(長良)岐阜
- 若松 軍蔵(小林)
- 渡辺 康幸(市立船橋)
- ジェンガ(仙台育英)
- ギタヒ(仙台育英)
- ワイナイナ(仙台育英)
- カビル(仙台育英)
- ワンジル(仙台育英)
↑の9人、外国人留学生5人、日本人選手4人です。
うち、ワンジルは、全国高校駅伝の男子の1区で、唯一3年連続区間賞を獲得しています。
第6回、7回と連続区間賞を獲得した南館正行(福岡/岩手)は、第8回大会の1区を走り、惜しくも区間2位!
日本人選手で最も3年連続区間賞に近づいた選手ですね。
ちなみに、なんですけど、南館正行の前後の区間賞獲得者を調べてみたところ、
山本正澄(宮崎大宮)、南館正行、
その南館正行の3年連続区間賞を阻止した渡辺国昭(長良/岐阜)、
岩下察男(高鍋農/宮崎)、若松軍蔵(小林)は、高校卒業後に中央大に進学しチームメイトになります。
そして、1959~1694年の箱根駅伝で、中央大の6連覇の中心メンバーとなります。
あ!渡辺国昭は、箱根は走っていないようですが、中央大に進学し中距離種目で活躍されています。
全国高校駅伝の男子の第5回~12回の間の1区区間賞獲得者が、全員中央大へ。
しかも、全国高校駅伝の男子で、日本人選手の1区連続区間賞4人のうち、3人が中央大へ、ということになります。
中央大、恐るべし!だと思います(笑)
日本陸上界のレジェンドたちも、たくさんの選手が全国高校駅伝の1区に登場していますが、
瀬古利彦(四日市工)は、3年連続で1区を走ったんですね。
10位→1位→4位と、区間賞を1度獲得しています。
谷口浩美(小林)は、29回大会で1区を走り、同タイムの2位、
上野裕一郎(佐久長聖)も2度、
東京オリンピックマラソンに内定している中村匠吾(上野工/三重)、服部勇馬(仙台育英)も2度出場しています。
1区区間賞を獲得したチームの優勝は、70回中12回、確率は約17%。
女子の25%よりもさらに確率が低いということになります。
全国高校駅伝で1区区間賞を獲得したチームは、優勝することが難しいという傾向にあると言えるのではないでしょうか。
男子の学校別の区間賞獲得の実績は、
- 13回:仙台育英(うち留学生12回)
- 5回:世羅(うち留学生2回)
- 4回:佐久長聖
- 3回:市立船橋
- 3回:小林
↑と、仙台育英が圧倒!
以上、全国高校駅伝の男子、1区の歴代区間賞でした。
まとめ
以上、ここでは、全国高校駅伝の1区、歴代の区間賞を紹介しました
1区の歴代の区間賞を振り返る中で、個人的に気付いたことを書かせていただきました。
皆さんの記憶に残る1区区間賞がありましたでしょうか。
この記事が読んでくださった皆さんのスポーツの楽しみにお役に立てればうれしく思います。
良かったら関連記事の以下もご参照ください。
→全国高校駅伝2020の1区区間賞を予想!花の1区を制するのは!?
最後まで読んでいただきありがとうございます。
(誤) 渡辺康「行」、小林「正」幸
(正) 渡辺康幸、小林雅幸
新潟県民様!ご指摘ありがとうございました。修正いたしましたm(__)m
田中尚子さんは佐賀の鹿島実業ですね。
匿名様!ご指摘ありがとうございます。
修正いたしましたm(__)m